http://binary.cocolog-nifty.com/blog/2020/06/post-db402e.html
これの続きです。
>1.type-Wの連星でもtype-Aで解析出来てしまう
>2.type-AとWの両方のモデルで解析して検討する必要あり
接触系では type-A と type-W の両方で解析して吟味する必要がある事がわかりましたので
解がtype-WとなるWDcode解析をしてみます。
副極小が主極小となるように位相を0.5シフトした光度曲線を解析すると type-W になる事がわかっています。
type-Aの時の初期値は
q=1
fill out=0
T1=6100K assume
T2=5950K
inc=60
でした。
type-Wですので初期値は
q=1
fill out=0
T1=5950K
T2=6100K assume
inc=60
となります。
この初期値で各O-Cを検討します。
順番も同じで
mass ratio
T1
inc
の順で値を変えてO-Cを見てみます。
mass ratioのボトムは0.6でした。type-Wの時と同じです。
T1は5900Kになりました。type-Aの時よりT1とT2の差が減ったので、これは嬉しい結果です。
inclinationは60度でtype-Aの時と同じです。が、ちょっと60.0より少ない感じです。
まとめ、
type-Aの時と比較して
mass ratio=0.6 変わらない
T1=5900K 高くなった
inc=60 変わらない
連星の諸量は以下のようになります。
q=0.6
fill out=0
T1=5900K
T2=6100K assume
inc=60
O-Cを光度曲線で見たものが上図です。これを見てもWで良いのか?分からないです。
そこで、AとWの最小Σ(O-C)^2を比べて見ると
A 0.00947
W 0.01026
若干、Aの方が少ないですが、元の観測のスキャッターを思うと同じと言えます。

type-Aとtype-Wの特徴を表で評価すると(Aとして解析/ Wとして解析していますので、その箇所を除いて見ると)「周期の長い W」か「接触の浅い A」となります。(左は前回のtype-Aで解析したもの、右は今回のtype-WでWDcode解析した物です)
ここで無理やり結論を出すと!
type-Wがtype-Aに移行している段階の連星と言えないか!?
今まで、AからW / WからA に変化するソリューションが用いられる物がありました。
でも、そんな事ないでしょー!っていう人達もいます。私はその考えに賛成しています。
が、WからAは接触度が増してゆくと温度の輸送が進んで有り得るのかも知れない。。って
この解析で思いました。